2019年5月 東京支部 活動報告

JBSA東京 活動報告

【活動日】2019年5月5日 日曜日
【参加者】8名
(サイテッド) 橋本さん、小柴さん、三場さん、Sさん、Uさん
(ブラインド) 長谷川さん、増尾さん、殿垣内

「落水!落水!」

ポンツーンエリアの外で、水門の内側を機走中、右舷バウよりにぼーっと座っていたところ、

突然後方のコックピットで叫ばれた。

あほうどりはすぐに右に回りだしたので、前々回の小柴さんの授業を思い出し、

右舷側の海面を見た。

人がいれば私の目でも影は見えるはずだが確認できない。

あほうどりから誰かが落ちたような空気はなかったが、

他のヨットも回っているように私には見えたので、他船からの落水かとも推測した。

コックピットからは、靴が何とかと言っている。

海面を見てみると、確かに靴らしきものがあるように見える。

あのあたりに人が沈んだのかと思い、いざとなったら飛び込もう身構えた。

「タモ!タモ!」

何度か小柴さんが叫ぶ。

みんなが慌てている空気が伝わってくるが、多少パニック気味の私は、

「タモって何だ?網じゃなかったかな?」と不思議に思いつつも、

自分に出された指示なのかどうかは視線やゼスチャーが見えないためわからなかったが、

とにかくその後何を言われても動けるよう待機する。

結局、何と我らが中学生、Uさんが靴を落としたことが判明。

場合によっては、巨大な下水処理場の前の東京湾に飛び込むところだった。

そして、タモはすぐには出ず、

器用な三場さんがボートフックでUさんの靴を一発で釣り上げてくださった。

さて、ハプニングから始まった今回の活動だが、当初10名以上参加希望の満員御礼だった。

最終的に8名となり、盛況な活動となった。

当日は、マリーナでフラダンスのイベントがあり、屋台もたくさん出ていて大勢の人出。

新木場駅からのシャトルバスは、いつもより大型のバスが何台も臨時に出ているほどだった。

そのため、通常より1時間ほど遅い、11時ごろの出港となった。

天気は晴れ、気温は22度ぐらい、風は1から4メートル程度だった。

今回は、増尾さんが久しぶりの参加だったため、もっと参加していただきたく、

ティラーを持ってヘルムスマンの体験をしていただく。

個人的には、風がどこから吹いているのかを感じる練習と、

それに合わせてまっすぐ走るためのティラーコントロールの経験していただけたら良いなと、

偉そうに考えていた。

最初はティラーの押し引きも難しそうだったが、

後半には大きな修正をサイテッドがアドバイスしなくても、割と安定して走れるようになり、

増尾さんの習得の早さでに驚いた。

できればもう少し風があって、ヒールするあほうどりを、

タックして座る位置を左右変えながら走る経験をしていただきたかったが、

そこは自然が相手なのでしかたない。

そのほか増尾さんには、メインセールをあげる際、メインハリヤードを引っ張ってもらい、

ウインチハンドルを渡して、それをウインチにセットして巻いてもらうなどした。

タック時には、ジブシートを引くなどの経験をしていただいた。

こう書くと聞こえはいいが、単に私がやるべきことをサボっていたとも言える。

さて、私とUさんは、ジブカバーとフェンダーの管理をおこなったが、2人で一人前にもならず、

三場さんにジブカバーの取り付けを手伝っていただき、

フェンダーはポンツーンで小柴さんが直してくださった。

いずれも、なるほどと思ったので、次回からは真似してみる予定。

ティラーの先端にさしてあったUさんの靴もほぼ乾いた15時40分ごろ帰港。

マリーナは午前中よりさらに大勢の人でごった返していた。

ここはいつも、人生を謳歌している人々が集う、

本当に「夢の島」だなあと思う。そこに自分が居られる機会を与えられたことに、感謝したい。

報告書作成:殿垣内大介