2016年6月 JBSA東京 あほうどり回航のレポート
「あほうどり号」の横浜⇒東京間回航のご報告を申し上げます。
実施期日 :2016年6月19日(日)10:25~16:08
(所用時間 :5時間43分)
参加者 :(敬称略)
サイテド :橋本、小柴
ブラインド :夏苅、大岡、湯川
回航区間 :横浜ベイサイド・マリーナ幸浦地区~東京夢の島マリーナ
回航目的 :年次定例点検の完了による夢の島マリーナへの回航
天候 :曇り 風向:南南東~南 風速: 3,7~9,5m/秒
最高波高 0,32m (以上気象庁過去データによる)
8時30分、横浜駅ホームに全員元気に集合。
マリーナ到着後すぐにも出艇と思っていたが、想定量を極く僅かながら
超えるスタン・テュ-ブからの浸水の抑制に、S.B.F社の貝道社長以下
スタッフの方々が懸命の最終調整に尽力されるのを見守りながら、
少しでも時間を有効にと、新たに加入された方を中心に約40分間、
ベーシック・ロープ・ワークの練習に当たる。なんと真剣なアプローチ!
無事調整が完了し、10時25分出艇。本船の往来を避けながら、10時
10分メイン・セイルをアップして機帆走に移り、次いで10時45分、
ジブをアップ、ポート・タックのブロード・リーチかデッド・ランの
観音での帆走に移る。これまで、機走か機帆走の機会にしか恵まれ
なかった大岡さんが、エンジン音の去った爽やかな帆走音に歓声を
挙げられ、こちらも嬉しくなる。
ポンツーンでは時に10メートル超の風が吹いていたが、海上での風速は
頻繁に変化しながらも、より穏やかな風。ギリシャ神話の風の神アネ
モイは、夏至に至るまでは西風ゼピュロスを吹かせると云われるが、
梅雨期にしては、南方高気圧がかなり西寄りに位置しているせいか、
南か南南西の風で、艇速は4~5ノットの穏やかさ。
12時20分、ジャイブして風の塔を目指す。
通常なら、帆走開始とともに分野不問の談論風発の場となるが、本日の
真剣なクルーは、ロープ・ワークの習得に熱中し、橋本さんからはその
指導やMOB(落水事故)発生時の海中での舫い結びの結び方とともに、
セイリング中の危険防止のための留意事項についての貴重なレッスン
がなされる。
13時50分、夏苅さんがヘルムス、大岡さんがメイン・トリマーを担当、
橋本さん、小柴さんがそれぞれ個別に操作ガイダンスに当たられると共に、
橋本さんから、ブラインド・クルーの役割分担と連携の在り方についての
解説がなされた。
それにしても、しばしば操船しづらいデッド・ランになる環境下、
ブラインドのお二人のご健闘はお見事で、役立たずの老船員は只傍観、感嘆
するばかり。おヽ、情けなし。
いつも見慣れたディズニー・シーや恐竜橋を懐かしく眺め、方位30度で
京葉線ガード方向を目指し、15時にジブ・セイルをダウンし機帆走に移り、
やがてメイン・セイルもダウン、16時8分マリーナ着艇。
雨にも逢わず、学習機会に恵まれた豊かな一日に感謝し回航を終了しました。