海上自衛隊セーリング
文 鈴木克己
場所 横須賀市武山 自衛隊工科学校
日時 2006年10月8日(日曜日) 集合 正門前10時
天候 快晴、気温24度
東よりの風、風速1?2メートル毎秒、波高0.5メートル
使用艇 ディンギー(デイセーラー) 2艇(自衛隊所有)
参加者(敬称略)
サイテット(3名) 日高、池辺、安西
ブラインド(3名) 安達、小林、鈴木
この度YCCの会員でもある林 祐 氏のご好意で、神奈川県横須賀市武山にある自衛隊工科学校(通称 武山の少年自衛隊)のマリーナでセーリングを行いました。
この自衛隊港は佐島マリーナのある小田和湾の一番奥に位置し、正面には富士山が初冠雪をいただき朝日に輝いていました。今回は試行のため少人数での参加でした。
午前10時、全員自衛隊の正門前に集合。挨拶を交わし、手続きを済ませ車でクラブハウスまで案内して頂く。
ロケーションとしては、どんなに西風が吹いても、ここは波の立たない湾奥で静かなところです。外部からは見えませんが、自衛隊の小型艦船が停泊できる幅200メートル×奥行き200メートルほどの港があり、堤防の内側は10×150メートルほどの敷地一面に芝生が植えられ、バーベキューハウスもありました。
広々とした景色は外国の海に面した公園の雰囲気があり、三浦半島にこんな場所があるのかと思わせるロケーションでした。
今回の企画は、横須賀マリンスポーツクラブといい、自衛隊員のマリンスポーツのクラブでした。現在の会長は海上自衛隊横須賀地方総監部幕僚長の小澤勇氏が努めています。
8月下旬に日高さんがYCCの林 祐 氏と一緒に横須賀に挨拶に行き、JBSAの主旨をご理解いただき、快くお引き受け頂きました。
クラブハウスで自衛隊の幹部をはじめ隊員の方15人ほどの出迎えを受け、互いに自己紹介を済ませたあと、施設内を案内してもらいました。
ここには、ディンギー(デイセーラー18フィート)、クルーザー(ピーターソン36 )、その他ジェットスキー、ウィンドサーフィンなどが置いてあります。ディンギーは4艇あり、1艇は修理中とのことです。
11時30分
安達、小林、安西、隊員2人の組と、日高、池辺、鈴木、隊員3人の組に分かれて、ディンギー2艇でポンツーンを離れる。
デイセーラーというディンギーは、大型ディンギーで6名ほど乗船でき、キールバラストは有りませんが安定したヨットでした。
ジブセールは小さく、8メートルのマストがかなりバウ寄りに有りました。メインセールは大きなもので、ブームがスタンにまで届く長さのものでした。しかし、ブームの高さは座っった姿勢で頭上30メートルほどのところを動くので、ブラインド・セーラーにとって危険ではありませんでした。
エンジンはないため艇を押し出すようにして出港。鏡のような海面、風は1メートル毎秒以下。それでも軽い艇のためかアンヒールさせると微速前進をはじめる。岸に残った隊員からボートで引いてやれとの声。ロープを投げて防波堤の外まで曳舟してもらう。
12時00分
岸の方からラッパが聞こえてきた。「昼食を知らせるラッパだよ」と言われ、ここは自衛隊だったことを改めて思い出す。
防波堤の外へ出ると、3?4メートル毎秒の風があった。艇は急に速度を上げて快適に走りはじめる。
12時方向に富士山を見ながら気持ちよいセーリングを楽しんだと言いたいけれど、チラーを少し動かすだけで艇は方向を変えてしまい、その感覚を掴めず格闘がつづく。
13時15分
ポンツーンに戻って昼食。ここでは禁酒、禁煙、健康的なランチタイム。
話題は隊員教育のこと、隊員募集のこと、隊員生活の状況、緊急出動の話など興味深い内容を聴いた。
午後も1時間ほど練習を行い、16時、お礼を述べ自衛隊をあとにした。
ブラインド・セーラーの行動のサポート方法、コミュニケーションの仕方には大変興味を持ったようだ。言葉で伝え、手を触れさせて伝えるのも訓練が必要ですねとの感想が聞かれた。
朝まで吹いていた強風はどこへ行ってしまったのか、穏やかな風。雨に洗い流された澄みきった青空。初冠雪を頂き、りんとして立つ富士を眺めながらのセーリング。広々としたプライベート・ビーチで過ごした幸せを感じた秋の一日でした。
横須賀マリンスポーツ・クラブの菅根 様はじめ自衛隊員の皆さんありがとうございました。感謝申しあげます。
そしてこの企画を準備してくださったYCC会員の林 祐 様、JBSA会員の日高 茂樹様にお礼申しあげます。
また私たちをサポートしてくださった安西さん、池辺さんありがとうございました。
安達さん、小林さんまたこのような機会を持ちたいですね。皆さん本日はありがとうございました。