2006年3月5日のんびりレース

文 安達文洋

日時  平成18年3月5日(日曜日)
場所  シーボニア
コース ビッグトライアングル剣崎回り
使用艇 ルミナス(参加艇38隻)
天気  快晴
参加者(6名)敬称略
 スキッパー 秋山
 サイテッドクルー 石田、安西
 ブラインドクルー 小倉、伊藤、安達

9時55分 予告信号そして10時スタート。「ルミナス」はスタートまでの時間と距離を正確にとらえて先頭を切った。
38隻の艇は少しでも良い風を見つけに沖の海面、岸方向を狙い争う。
しかし、風邪は殆ど無く、1時間たっても周りの風景は殆ど変わらない中、秋山さんは沖にはコースを取らず、なるべく最短距離を走るコースを選択。

一方、「スピーディーブルー」(敬称略 スキッパー:堀江、サイテッド:竹下、ブラインド:岩本、田口)は沖合いのコースを取り、他の24Jと壮絶な争い。
各艇も少しでも風を取り入れようとスピンをアップしたり、ジャイブ、タックと試みるが、弱い風をとらえるのにどの艇も苦戦。
風は全く変化が無く、2時間たっても城ヶ島の手前。「これでは、レースは剣崎で打ち切りとなるだろう」と嫌な予感。
レースはスタートから目標にしていた「バルトキリー」が沖から岸寄りにコースを変更。しかし、「スピーディーブルー」の姿が見当たらない。

午後1時半過ぎ、やっと待ちに待った南風が吹き上がってくる。あっという間に風速は10メートル以上、白ウサギがあちこちで跳ね回っている。
そして、時速も7ノットと限界に近い。それまでティラを握っていた小倉さんから秋山さんにすばやく交代、ブラインド全員キャビネットに入り、ハッチを閉めて避難。
外では、3人のクルーが心を一つにして、それぞれの役割をを果たし、ゴールを目指して戦っているのがキャビンの中までヒシヒシと伝わってくる。
そんな中、「バルキリーが凄いスピードで迫ってくる」と興奮した声が聞こえてくる。激しいデッドヒートがなされているのであろう。
午後2時10分、強風の中、約30分の戦いの後、やがて、二つのフォアーーンというゴール音が続けて聞こえた。「バルキリー」との差はわずか1艇身。順位不明。

振り返れば、全くの無風状態の3時間半、最短距離のコースを最後まで貫いた秋山さんそして常に海面の変化、潮の流れ、そして見えない風の動きを適格に秋山さんに伝えていた石田さんと安西さん。
その3人がゴール前の30分のデットヒートを冷静にかつ、積極的に戦っていた姿にはブラインド3人、本当に感動しました。
初めてののんびりレースの参加でしたが、レースに対する姿勢、常に風を感じる集中力、そしてクルー全員が心を一つにするチームワークと本当に多くのことを経験させて頂きました。
ブラインドを代表して、秋山さん、石田さん、安西さん、有難う御座いました。それでは、またレースに参加で切る日を楽しみにしています。ウッス!!

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