2003年4月13日

文 扇谷光伸

2003年4月13日(日曜日)、シーボニアマリーナ(神奈川県・油壷)での「のんびりレース」に、ルミナス(J24)で参戦しました。レポートをお届けします。

今回の「のんびり」は、ソーセージコース2本の予定。
参加者はブラインド2名(白子、川添)、サイテッド5名(秋山、安西、ラルフ、梶浦、扇谷)と、小生以外はベテラン揃い。これはひょっとすると・・・と、(今回も)上位入賞の期待と信念で0930出航。港を出た海面は、風もなく春霞にかすんで、ゆったり長閑にうねっている。南風が吹き荒れた昨日の天候がウソのような「春の海」だ。
ここ数日の陽気と南風で荒れたせいか、赤潮の帯や流れ藻の塊があちこちに見られる。
陽射しも暖かく、レース海面付近ではイワシのナブラも立ち、カツオが釣れそうな初夏の雰囲気だ。まわりの参加艇も半袖姿が多い。

船上の写真

スタート位置に着いたが、風が完全になくなり、本部艇はマークブイを打ちあぐねて漂泊を続けている。そのあたりをウロウロと流していた参加艇も、しまいにはセールを下ろしてみんなで風待ちモード。穏やかにうねる海面に、大小たくさんのヨットが静かに漂って、まるで海上ピクニック。これは、某(石田)さんがいれば、間違いなくワインが出るだろうな。釣りたてのカツオでカルパッチョ、冷えたワインなんかあったら、小生それだけで十分満足(笑)。結局、そんな風待ちが2時間も続き、微風の向きが定まってきた昼頃になって、 やっとマークブイが打たれてレースの始まり。
先行スタートのOクラス(大型艇団)も微風の中では思うようにコントロールできないようで、スタート前からダンゴ状態でずるずるとラインから流れ出してゼネリコ。これで私たちNクラスのスタートも10分遅れて1215になった。

川添氏と梶浦氏の写真

ルミナスはカウントダウンもピタリと決まって、すばらしいスタートができた。が、艇速は毎秒数センチメートルという「すごい」レース展開になった。権利艇を避けようにも、大舵切れば止まってしまう。まあ、その権利艇も毎秒数センチメートルで近づいて来るわけで、なんともじれったい時間が流れる。時折ほのかに通る微風を拾って上位で上マークに向かったが、マーク周りでは集まった艇団で微風すらも乱れ、風向が定まらない。そろりそろりとマークを回航してフィニッシュに向かう。
スピンの用意はしてあったが、この無節操な風向では、揚げても増速は期待できない。他の艇もスピンを揚げたり下ろしたりで、その作業で艇速を失っている。下りレグの中ほどまで来て、安定した微風をつかんだ。安西さんの「揚げよう!」でスピン展開。艇速は毎秒1メートルほどに上がり、先行艇を追い上げた。
「ちひろ」(J24)を抜き、フィニッシュラインの手前で「バーバリアン」(BW21)を捕らえたが、僅差で及ばず4秒遅れでゴール。

こちらへ手を振っている写真

結果は、参加11艇中5位。無風のためレースは1本だけに縮小されたが、フィニッシュのあとは爽やかな風に恵まれてシーボニアまで快走。
表彰&パーティーでは、代表して梶浦さんがじゃんけんに参戦。飲み物1箱(旨茶30本)をゲット! 来週のレガッタで皆さんと飲みましょう。
今回は微風下での忍耐力を鍛えられたレースでした。

のんびりした写真

※後半2枚の写真はチーム・ヴァルキリー(VALKYRIE)によるものです。ありがとうございました。