JBSA東京 TYC春の保田ミーティングのレポート
東京支部 友田です。
TYC春の保田ミーティング参加報告致します。
参加者(敬称略)
サイテッド: 橋本、児玉、谷下田、北田
ブラインド:安達、湯川、伊藤、友田
-活動報告-
冬仕様の格好から真夏日の海の格好へとみんな半袖に移り変わり、沢山の飲み物を積み込み元気良く朝の8時半頃に保田港を目指し出発!
行きは16時からの保田港のばんやでのミーティングに間に合うようにとエンジンをかけながらメインセールをあげ機走。 1泊2日の保田ミーティングを夜も眠れずワクワク幼子のように楽しみにしていたのは私だけではなかったようで、みんな今日という日をまだかまだかと待っていたようです。
そのこともあってか天気も眩しく風もあり天候は歓迎してくれました。
谷下田さんは保田へと向かうにあたり鳥山ポイントがあるそうで釣り竿を用意。
安達さんは翌日の有名なお馬さんゲームの予想の為に洋上で優雅に新聞を用意。
児玉さんは、「帰りは、バーーっン!ってスピンを張るからねっ!」とヨットの楽しさを用意。
橋本さんは、本船の航路確認と冷静沈着さを常に用意。
北田さんはお酒が飲めないから大量のジュースを用意。
湯川さんは大人な判断力とお高い有名な焼酎を夜の為に用意。
伊藤さんも気配りと冷静さと夜の為にウィスキーの山崎を用意。
私は何を用意したか忘れました。でもちゃんと夜の差し入れは持っていきましたよ。ウォッカ1本を。
伊藤さんがラットを握ったりし、風の塔から神奈川県の八景島付近を通り過ぎる頃まで友田が操縦。
その頃は北田さん、児玉さんは仲良く2人で体力を残す為にお昼寝。私の役目はみんなが安全にぐーすかとゆりかごのように眠れるように操縦すること。
途中、本船と航路がかぶりそれをかわす際に洋上は風も強く波も複雑なポイントだったので私も補聴器のボリュームを最高度にしました。隣で橋本さんが聴こえやすい場所で指揮をして下さったので耳と目をシャキーンっと集中させ、みんなで楽しく本船にバイバイしました。
今回の谷下田さんの作る昼食は、ミートスパゲティです。あっという間にみんな完食。海の上で食べるパスタは格別でした。
潮風に眩しい太陽があり、なによりも無邪気に笑い合いひとつの皿をみんなで箸でつっつき囲んで食べてるのですから。どんなレストランよりもインスタントのルーだろうが、作り手の愛情がこもり心からの笑いのある食事は「世界一か!」と言える食事になります。
そんな食事をしたりもして谷下田さんは14時頃までお昼寝。針路もどんどん進み海の色も茶色から自然らしい深い青へと変わり太陽を囲むように輪っかになった虹も出ていてびっくり。その時に横には観音崎がありました。都心でもあまり出かけないので田舎者の私には全てみる光景が新鮮でした。
保田付近へとさしかかるころ、鳥山があるということで早々に谷下田さんが用意していた釣り竿を垂らしていきました。
周りには本船ではなく漁船が沢山。児玉さんの約束していた方の漁船を一同で目を光らせ探し、みんなで発見!児玉さんは全力で叫び、相手の漁船・・・お父さんから怒られるのが怖くて走りが遅いのにその時だけ逃げ足が早い子供のようにピューンってエンジン全開で逃げちゃいました。残念!
途中、神奈川支部の秋山さんから電話が入りもう保田港に着き港がいっぱいだということ。
私らは、まもなく保田付近の荒波突入予定ポイント。荒波の操縦をした方がいいとみんなに言われ谷下田さんからラットを変わり友田操縦。風も強く横波やうねりが複雑かつ高い。
児玉さんと北田さんはまたお昼寝に入ったので起こさないように気をつけながら、ブラインドには見えない浮島を目標に真剣さボルテージMAXにし突入!
右に橋本さん、左に谷下田さんが立ち右前に伊藤さんと安達さんが座り左側に湯川さんが座るなか、大島から戻ってきた高速船も通過。鳥山も沢山!
暴れるラットをしっかり押さえつけカツオ漁船か?という波の中ひたすら突っ走りました。浮島が弱視の私でも見える頃には横からも前からも高波が。
北田さんも起きて来て保田近海には定置網が沢山あるのでボンテンをみんなで洋上監視。ボンテン確認をしてる際に横からのバッカスの高さを超える大きな波にギリギリまで気がつかず、谷下田さん、橋本さん、友田で「わあおっ!!!」と叫び仰天し仲良く洋服が濡れました。メガネにワイパーが欲しいくらいでした。巨大な波が来るたびに「わあお!」と叫び、ヨットも勢いよく傾き続けました。
浮島をマークから保田港をマークへと変更しボンテンの数も最高潮。港付近になり橋本さんへとラットを変わりメインセールをダウン。安達さんも海とお友達になりダウン。後ろを振り向くと沢山のヨットが渋滞していました。
秋山さんの電話通りに保田港はヨットやプレジャーボートだらけ。ほとんどが3つずつ横へと連なってつけないと無理な程でした。無事に予定時間ギリギリで保田港に着艇し神奈川支部のルミナスのみなさんとお逢いし、児玉さんを起こし元気よく到着の挨拶。垂らしていた釣り成果は・・・ワカメが釣れました!
ばんやでTYC春の保田ミーティングのパーティーを開催しアジフライ等をいただきました。色々な人と挨拶をし仲間内で打ち上げをということで温泉に各自で入り、翌日の食事等の買い出しに近くへと行ったのちに辺りも暗くなりバッカスの名にふさわしいみんなが用意したお酒を開けることに。
途中疲れたようで児玉さん北田さん橋本さんはご就寝。
ルミナスの起きている方々も来て星空の下宴会。あまりの楽しさと自然の良さにやられ私は・・・初めてみなさんの前で酔いました!あまりのみんなとの楽しさと最高の仲間なのかなと心から思えた嬉しさと何よりも他支部の神奈川支部のみなさんと呑めたことが嬉しくて。寝ていた児玉さん、橋本さんも起きて来て参加。楽しさと陽気な風景と内容はこのメンバーだけの秘密。名前をつけるなら「保田港の夜の秘密」かな。
翌早朝、綺麗な朝焼けがヨットを照らし、トンビは食べ物を狙うがことく空を飛び回っているなか谷下田さんの作るたまごサンドを朝食で食べ一同色々な準備をして早めに保田港とサヨナラをしました。
児玉さんがラットを握りメインセールをあげ機走で出ることに。私は・・・寝ていました。ひたすら紅一点のなか原因が言えないままキャビンで寝てトイレとお友達になりながら自分と格闘。
途中、タックや荒波の中横になり気がつけたことがありました。それは全盲ブラインドの体験する感覚。目を閉じ横になると、風の音だけではなく、みんなの作業する音、シートの引っ張る音・・・ヨットだけでしか聞こえない音が聴こえました。
途中で昨日の児玉さんの漁船を探してる声が聞こえ、私たちがポイントを通り過ぎてしまいチゴのお刺身はお預けに。
途中で安達さんも寝たり北田さんが寝たりし、私は動けないまま。代わりに伊藤さんが色々と周りの方たちのサポートをしていました。私には湯川さんがラットを握ってる姿が見えたくらいでした。
風があまりなく若洲沖あたりでやっと待ちに待った児玉さんの好きなスピンを張ることに。北田さんと児玉さん、谷下田さんの兄弟喧嘩みたいな掛け声と冷静沈着な橋本さんの声にスピンがあがる音、その他のシートの音、横になり聴いていて新たなヨットの楽しさを感じられました。何よりも保田に行く際に児玉さんが「バーンってスピン張るからね!」と言っていた通りにスピンに風が入る瞬間を横になり天井窓から見えた瞬間は・・・なんとも言えない良い気分でした。
体の激痛も気持ち悪さも吹き飛んだ瞬間でした。やっとヨットらしさになり外に出て、海を見たら・・・色の濃さに撃沈。しかし我が家に戻ったなという感覚にもなった。いつもの東京支部活動範囲に入りOPディンギーの大会も行われていたりしていて一時的にディンギー講座開催。
夢の島マリーナ付近までラットを変わり体調も少し回復。帰港時間は、安達さんが用意していた本日の有名なお馬さんゲームスタート時間でした。
BGMは音楽からラジオへチェンジ。ラットが暴れ馬のようになるなかメインセールダウンしエンジンをかけ、お馬さんの実況中継と予想中継のなかポンツーンへと着艇。
なんとも言えない面白い新鮮さの春の保田ミーティング1泊2日幕閉じの瞬間でした。
天気も良く様々な新たな出逢いと気付きが今回出来ました。初めての遠出航海をし仲間たちと同じヨットの中で夜を過ごし同じ食事をし素晴らしい体験ができたと思います。
「あなたの趣味はなんですか?」そう聞かれたら胸を張って私は言えます。「着飾らず心を解放出来るブラインドセーリングです」と。
東京支部・神奈川支部とで多くの笑顔と楽しさが溢れた5月3日・4日のTYC春の保田ミーティングでありました。
みなさん本当にお疲れさまでした。また洋上でお逢いしましょう!