あほうどり回航記(1)

竹内秀馬氏寄贈によるソレイユ・ル・ボン26、艇名「あほうどり」を四国今治から私たちの手で東京湾まで回航しました。その回航記を村井優夫氏の文章で鮮やかにご紹介します。

『あほうどり回航にあたって』 竹脇義果

東京在住のブラインドセーラーの方々の「東京湾だったら参加できるのに・・・」というかねてからの念願がかない、東京夢の島マリーナでのセーリング活動がいよいよ始まりました。

2004年4月3日、協力艇「スパークリングクラウド」(会員児玉さんの所有艇)で、伊藤常男さんと竹脇義果が、児玉さんと同じく協力艇の佐藤さんご夫妻(新入会員)とともに東京湾での初練習をしました。

世界のブラインドセーリングの目標である「ヨットクラブでクラブライフを楽しむ」という夢を東京湾で実現したいと願っていた私たちに、夢の島マリーナが理解し、協力してくだることになりました。

2 艇のクルーザーオーナーが協力艇として名乗りをあげてくださり、その上、竹内秀馬氏(竹内誠さんの父上)が、ソレイユルボン26を寄贈してくださることに なりました。秀馬氏が唐津海員学校を最後に退職された後、ソロクルージングで日本一周を果たされた由緒ある艇「あほうどり」の名前をそのままいただき、 JBSAの所有艇となります。

2月の東京でのミーティングで、瀬戸内海の今治に現在浮かんでいる「あほうどり」を、自分たちの手で回航したいということが決まり、回航メンバーのキャプテンを秋山さんにお願いし、竹内さんをサブとして準備をすすめてきました。

ようやく最終の回航スケジュールが整い、齊木さんからは五ヶ所→御前崎のサポートを、飯島さんからは遠州灘沖、荒木さんからは下田とシーボニアの協力態勢を申し出ていただき、心強く、楽しい回航になりそうです。
安全第一が最優先ですが、熱意に燃えたブラインドも参加しての回航ですので、是非、皆さんにも天候と航海の安全をお祈りいただき、一緒に楽しんでいただきたくお願い申し上げます。

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■「あほうどり」回航スケジュール(基本計画)

4月2日、あほうどり回航参加者ミーティングを行い、最終的なスケジュールおよびメンバー構成を以下のように決定した。

≪パート1≫
メンバー 村井、岩本、橋本、竹内、秋山

4月15日(木) 東京発22:00
4月16日(金) 今治着09:27 (橋本さんは今治で合流) 今治→粟島 泊
4月17日(土) 粟島→引田(東かがわ市) 泊
4月18日(日) 引田→関空マリーナ 着艇後帰京 関空発21:25 羽田着22:30

≪パート2≫
メンバー 村井、林、児玉、坂本、竹内、秋山

5月1日(土) 羽田発07:35 関空着08:50(林さんはマリーナで合流)
午前中に関空マリーナ出港、オーバーナイトで那智勝浦まで航行予定(あくまでも天候次第)
5月2日(日) 那智勝浦入港  ***この後下田、シーボニアを目指すが、
5月3日(月) 天候、海況等その時点での状況判断により泊地を決定する

≪パート3≫
5月4日(火) 下田→シーボニア(未定)
5月5日(水) シーボニア→東京夢の島マリーナ(未定)

ミーティングでの確認事項として、パート1、パート2ともに安全を第一に考え、天候、海況によっては無理な航行はしないこととした。従って5月3日以降の寄港地は、あくまでも予定であり未定であって、場合によっては途中からの陸路帰京もあり得る。

以上 秋山 淳

あほうどり回航記(2)