活動報告 JBSA東京 2025年1月12日 東京支部総会及び新年会

活動日:2025年1月12日
イベント名:東京支部総会及び新年会
事業種別:その他の事業:支部総会や社員総会など
活動種別:会議
担当支部:東京
使用艇:なし
参加ブラインドの名前:伊藤,内村,小倉,水田,金子内田,,殿垣内,オンラインで村井,新年会から体験者さん
参加サイテッドの名前:児玉,谷下田,副田和美,副田友香,ヘルパー木村さん,オンラインで小柴,新年会から三場
会員数:14
体験者数:1
その他:1
合計参加者数:16
開始時刻:19時30分
終了時刻:12時30分
天候など:天気は晴れ、気温は9度。
航行情報:なし
連絡事項:なし

活動のようす:

今年度の東京支部総会も、忌憚なく意見の交換が行われました。毎回、白熱するシーンはあり、価値観や意見が異なってやや感情的になるシーンがあっても、結局は、目指しているものはみな同じなので、尊重し合い、人そのものを憎むようなことはなく、結局は楽しくヨットに一緒に乗れる仲間であるというこの団体の会員の素晴らしさを、私は誇りに思っています。

東京支部総会で浮き彫りになったことは、次の3つとプラスアルファです。

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一つ目は、東京支部に関わらず、JBSAのテーマは、会員を増やすことです。特に、サイテッド会員のかたを増やす必要があります。

需要と供給のどちらを優先させるかは、高度経済成長期やバブル時代の経営手法のように、消費者が思い付かないような魅力的な商品やサービスを先に提供し、需要を喚起するという方法もありますし、デフレ時代のように、消費者の需要に合わせて供給をおこなうという手法もあります。

今のJBSAは、全体で見るとブラインド会員が多く、ブラインド会員よりそれなりに多く存在しないと活動ができないサイテッド会員が少ないため、まずはサイテッド会員を十分にしておくことで、ブラインド会員が増えても、活動できるよう、受給バランスを調整する必要があると、私は考えています。

かつて竹脇さんは、ヨットもないのにブラインド会員を集め、いわば商品やサービスに該当するブラインドセーリングというものを先に創出しました。これは、新しいマーケットを創り出すという、素晴らしい才能で、予測をはずせば霧となって消えてしまう、才気ある人にしかできない経営手法と私は思っています。

現在のブラインドセーリングのマーケットは、神奈川支部では異なる状況ではあるものの、隣接する東京の状況と併せて考えれば、今後の30年を支えるサイテッド会員はおらず、受給バランスを大きく調整する必要があります。

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二つ目は、業務の効率化です。重複する係は統合していく方向で、とはいえ、ひとりが担当すると、その人が回らなくなったときに大変なので、複数担当者制にする必要があります。IT活用による効率化も重要です。

三つ目は、JBSAの所有艇の置き換えの必要性です。特にあほうどりは、船歴46年となるため、切迫した状況といっても過言ではありません。

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さらにもうひとつ付け加えるのであれば、赤字傾向にある現状を打開すべき収入手段の確保や考案です。

NPO法人というと、お金儲けをしてはいけない法人というイメージですが、実際には、運営に必要な収入を得なければ、維持することはできません。資本主義経済の土台の上での経営なので、人材、モノ、お金、情報といったものを資本に、効率よく運営する手腕が問われます。

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しかし、絶対に忘れてはならないのは、「JBSAは何のため?」という目標です。この理念なくして、安定的で発展的な運営は不可能であるといっても過言ではないと思います。

JBSAには、定款にも記されている素晴らしいビジョンがあります。

視覚障がい者と晴眼者が対等な立場で一緒にヨットに乗ることを通して、共生社会の実現を目指すというものです。役割分担して操船することで、共に目的地に到達することができることを、私たちは知っています。

困難な状況に陥っても、この理念に回帰することで、必ず克服することができます。30年の歴史が、それを証明しています。

もうひとつ、その目指す社会の実現の手前には、ブラインドが乗れるヨットは、事実上、皆無に等しいという現実です。これは皆さま、実感されていることと思います。協力するよといってくださるかたはいらっしゃいますが、実際に安定的な状況が実現することは奇跡的といっても過言ではありません。

ブラインドがキールボートに安定的に、気兼ねなく乗れる場であるJBSAは、何とかして維持、発展させる必要があります。

先日の東京支部総会では、何回か議論が白熱する箇所がありましたが、結局、目指すべきところは、上述の部分であることが、その度に浮き彫りになったような印象を、私は受けました。

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さて、新年会のほうは、銀座の夜景が綺麗な、食べ物も美味しく、飲み放題のお酒の種類も豊富なお店を、みばさんがご準備してくださり、大いにもりあがりました。

ここ数年、体験セーリングが順番待ちで時間がかかってしまうため、途中にあるイベントに、まだヨットを体験していないのに参加していただくというケースがあり、今回も、いきなり新年会から参加していただいた、次回あほうどりで体験予定のかたにもご参加いただきました。(1月20日追記:このかたは大草さんというかたで本日ご入会申込書のご提出をいただきました)

今年も、みんなでヨットに楽しく乗ることで、団体を維持し、ひいてはインクルーシブ社会の実現が少しでも進むことを願っています。

報告書作成者:殿垣内大介