2009年6月 JBSA神奈川 定期練習の感想
先日の定期練習にゲスト参加された中村さんから感想文をいただきました。
6月13日 土曜日。JBSAの皆さんの御世話になり、シーボニアマリーナからルミナス号にて、ヨット初体験させて頂きました。
会の皆さんは明るくて優しい方ばかりで、安心して、エンジョイさせていただきました。
午前は、「丁度、初心者向けのクルージングだね」と、皆さんがおっしゃるように弱い風での出港でした。
漁船や数知れない練習船、モーターボートとの間隔を取り自由に走るヨットは、潮風も波音も、とても身近に感じます。
一緒に初体験参加の友人・茂木さんいわく、「エンジンを使わずに走るなんて、エコロジーですよね!」私も同感。
まず、驚いたのが、ヨットの帆。
広げたり畳んだりと、取り扱う時に、バリバリッというか、ガサガサッというか、硬い物を動かしている音がすることです。
素材の表面にコーティングされているそうで、新品ほど、ガサガサッという音になるそうです。古くなりコーティングがなくなってくると、帆に風をはらむことを繰り返しているうちに次第に素材が伸びてきてしまうとか。
帆は、しなやかな素材だと思っていたので、同行した茂木さんも同様に驚いていました。
このように、全くの素人の私達にも分かり易く色々と教えてくださいました。
その後、舵に手を置かせてくださり、流れと風向きによっての、船の向きによって舵が動く様子をしばし体験。
舵は、水平に長くがっしりとした棒状で、右へ向かう場合は舵を左へ引き、左へ向かう場合は舵を右へ引くそうです。
風に押されるのではなく風に向かうというのも、ちゃんと考えたことがなかったので不思議なことでした。
午後は、練習に丁度良い風も出てきて、皆さんの練習に同行させて頂くという形での乗船でした。
私は、船のほぼ中央にあるキャビンに足を下ろして正面に座れる所に位置させてもらい、茂木さんは、その斜め前方で横坐りの位置となりました。
「タック」というのは、風向きに対して約90度方向を変えることだそうです。
ジグ・ザグ・ジグ・ザグ・・・と進んで行く練習に合わせ、見学の私達は場所を移動するのです。
といっても、私は、中央のキャビンに位置させて頂いているので安全そのものですが、茂木さんは、メインセイルの方向転換にぶつからないように低い姿勢をとりながら、船の傾きの上方へと、速やかに移動しなくてはなりません。
傾きは10度位かもしれませんが、傍で見ていて茂木さんが勢い余って海に落ちてしまうのではないかと、私はハラハラしていました。
当の茂木さんは、それも大いに楽しんでいたので、見えない私が傍で感じるよりずっと安全なようでした、と添えておきます。
「タック」を右へ左へと8往復、練習していく間、波しぶきを何度か頭にまでかぶりましたが、実に爽快で楽しくて楽しくて・・・最高でした!
皆さんのチームワーク力と操縦の素晴らしさに、ひたすら感動していました!
思い出しても、夢のように爽快な体験でした。
こんな機会をいただいて、心より感謝しています。
乗せてくださった、中尾さん、安西さん、瀬川さん、横倉さん、そして、当日は欠席でしたが調整役をしてくださった白子さん、皆さん、本当に有り難うございました。
視覚障害であると、スピートに触れることが、極めて少なくなります。
指標のない広い空間に身を置くことも少なくなります。
どちらも、不安でならないからです。
このような素晴らしく素敵な体験を、色々な方に感じていただけたらなと思いました。