第5回世界選手権2002 練習レポート 秋山淳

文 秋山淳

8月に入って2回目のワールド強化合宿を行いました。
イタリア・ガルダ湖での本番まで余すところ1ヶ月(すでに1ヶ月を切りました)。 B1、B2の選手全員と日高ヘッドコーチ、さらにサイテッドのセーリングパートナーのサポートを得て総勢12名が油壷に集結しました。
両日とも全般的に微風から軽風と前回合宿の強風とはまた違った海況で、いろいろな条件のもとで数多く練習するという面からは良かったのではないかと思います。

8月24日(土曜日)晴れ 午前 SW 1?2メートル毎秒 午後 S 7?8メートル毎秒
スピーディ(B2)瀬川、橋本、石田、梶浦、村上
ルミナス (B1)川添、小林、秋山、安西

午前中は超微風の中での上下ショートコースの繰り返し練習。
微風時は風を感じにくくなるので艇を真直ぐ走らせることに集中すること、またタック時にスピードと高さのロスを最小限におさえることなどに留意して基本の反復練習を行いました。

風が7?8メートル毎秒に上がった午後はセールトリムに神経を集中させて常に自艇のベストスピードを追求してのセーリングを、沖出しのロング上下でタック、ジャイブを繰り返しながら行いました。
夜は全員で「来々軒」(中華)に繰り出し、皆は壁に貼ってあるメニューの3分の2以上を制覇するというすざまじい健啖家ぶりを発揮し、スタミナをたっぷり補給しておりました。

8月25日(日曜日)晴れ SW→SSE 3?4メートル毎秒
スピーディ(B2)瀬川、橋本、石田、扇谷
ルミナス (B1)川添、小林、秋山、安西、白子

この日は軽風から順風の中、日高コーチのもとマーク回航の基本練習を徹底して行いました。日高さんはスピーディ?ルミナス?スピーディと船から船を飛び回るまさに「八艘飛び」のコーチングです。

回航時はチーム全員が共通の状況把握が出来るように、風に対する艇の向き(角度)で番号を決めてマークを回るようにしました。
反復練習のおかげで徐々に皆の息も合ってきて、メインとティラーそしてマークとの間隔にロスが少なくなってきました。これからもこの短い合言葉で練習を繰り返せばさらに回航の精度が上がってくると思います。

その後、慶応の練習マークを借りて上下ショートを繰り返し、最後にスタート練習を行って終了しました。(慶応さんありがとうございました)

夕刻、石田ハウスに集合してのミーティングでは、日高コーチからスタートのポジションの決め方、上マークへアプローチする時の鉄則など特にサイテッドに対する基本的なタクティクスのアドバイスがあり、最後は心の持ち方として「夢を持ってワールドに臨もう!」との一言で全員気持ちを一つにして合宿を終了しました。

追記
8月25日「視覚障害者に対するマリーナ整備のあり方について」というテーマで研究をしている斎藤和歌さん(日本大学理工学部海洋建築工学科)がJBSAの活動とシーボニアマリーナの施設を見学に来ました。
午前中白子さんの案内でバーバー内を見学し、午後からはルミナスに同乗して練習の模様を体験してもらいました。
バリアフリーの海洋施設の実現を目指しているとのことですので、彼女の将来に期待したいと思います。