定期練習2006年3月26日
文 鈴木克己(東京支部)
日時 2006年3月26日 9時30分シーボニア・マリーナ集合
天気 晴れのち薄曇り
風 南南西1?2メートル毎秒、波高1メートル
使用艇 ルミナス
参加者4名(敬称略)
サイテット 石田(スキッパー)、中尾(クルー)
ブラインド 安達、鈴木
見学者 杉山さん(中途失明、桂田さんの紹介)
チーム練習艇 スピーディーブルー
チーム・メンバー(敬称略)
サイテット 秋山(スキッパー)、竹内(クルー)
ブラインド 小倉、金輪
10時クレーンで運ばれてきたルミナスは、海上へ静かに下ろされ、浮き桟橋に座っているブラインドの目の前へ横付けされた。
始めて乗るルミナス、掴まる場所、足をおく位置などちくいち指示を受けながら用心深く乗り込む。
見学希望の杉山さんもコックピットに座る。スキッパーの石田さんからルミナスの構造と安全のための注意事項について説明を受ける。
10時30分杉山さんと再会を誓って、ルミナスは静かに桟橋を離れる。
既に三崎マリンから出港しただろう「スピーディーブルー」を追って波を切る。
岸を少し離れて、シート類の束を解きメインハリヤードを引く。急に重くなったので中尾さんがウインチを使い始めると、それまでデッキに横たわっていたブームがむっくりと起き揚がる。先ほどの注意を思い出し、全身に緊張がはしる。これでメイン・セールは準備よし。ジブセールはサイテットの石田さんと中尾さんで揚げてくれた。
風が弱かったので機帆走で練習海域へ急ぐ。
スピーディーブルーの秋山さんから、待ちかねていたように声がかかる。相手チームはサイテットの秋山さん、竹内さん、ブラインドの小倉さん、金輪さんだ。
タック、ベアー、ジャイブを繰り返し、マーク回航をしたところで「3分前!」の声で、2艇によるレースの実践訓練が始まる。
風はほどよく吹きはじめた。それからは「タック、ベアー、ジャイブ」と聞くたびに安達さんはティラーを動かし体を入れ替える。私はブームの下をかいくぐりコマネズミのように左舷から右舷へと移動をくりかえす。サイテットの中尾さんはブームの動きを注意しながら、ジブシートを手際よく操作している。
ときおり「移動が遅いぞ、もっと早く!。メインを強く引け、舷一杯に体重を移せ、シートを一杯にだせ!、3艇身空けられた!」との声がとぶ。1時間もすると全身に汗をかいていた。
「ウーン、小倉・金輪チームはうまい」。10分ほど休憩して、また訓練を始める。
1時半、練習を済ませセールを降ろし、マリーナに戻ったときは思わず「終わった!」と叫びたい気持だった。
私たちは艇を降り、ルミナスはまたクレーンで釣り上げられカートに乗せられ今朝あった場所へ移される。
2時に2チーム揃って三崎の店で昼食を取ることになっていたので、急いで着替えを済ませ、戻ってみると、石田さんと中尾さんは船体を水洗いしているではないか。
これには驚き、恐縮の至りだった。頭を下げお礼の言葉を述べるのが精一杯であった。「ありがとうございました。掃除の手伝いもせず、申し訳ありませんでした。」
三崎へ着くと間もなく2チームが揃い、湾を見下ろせる庭のテーブルを囲みビールで乾杯。練習の反省が始まる。
湾の向かいの木々の緑の中に、まだ2?3分咲きの桜がちらほら目を引く。お店の子供らしい5?6歳位の女の子が料理を運んでくれる姿が、また何とも可愛らしい。
日は陰り風も肌寒く感じるようになったので、尽きない話も終わらせて、4時半散会した。
このように充実した一日多くのことを体験させていただきました。
ご指導くださった石田さん、中尾さん本当にありがとうございました。
またレース訓練の相手をして下さった秋山さん、竹内さん、小倉さん、金輪さんありがとうございました。
今回ルミナスでの練習を承諾してくださった神奈川支部の皆様にもこの場を借りてお礼を申しあげます。本当にありがとうございました。