第3回練習2005年5月28日、29日(合宿)

文 秋山

今回は合宿を組んでのセーリング講習会です。

2005年5月28日(土曜日)

天候 晴れ時々くもり 
風  南西1?3メートル

使用艇 ヤマハ30S 4艇
    J28「TAK」1艇
    ラバーボート 1艇

参加者(敬称略)
ブラインド(11名)
村井、田口、竹脇、新井、福尾、安達、伊藤、小倉、瀬川、川添、白子
サイテッド(19名)
林、堀江、児玉、竹内、橋本、真下、安西、石田、渋沢、竹下、水内、マイランケ、広瀬、村上、大木、大槻(ちこ)、小平、日高、秋山

午前9時30分、葉山マリーナに集合したメンバーは、何と30名。全日本に向けてのトレーニングにますます熱が入ってきました。
艇の艤装を済ませた後、キャプテンズルーム前のテラスで出港前のミーティング。せっかくの合宿なので、練習にテーマを持って行おうという趣旨から、日高さんから配られたテキストを手に、もう一度ブラインドセーリングの原点、基本を確認し合いました。
ブラインドセーラーには、風向、強さ、波、ヒールアングル、ティラーのヘルム、ボートスピードなど、あらゆることを先ず体で感じることが大事。またレースに臨む場合、スタート時は本部船、アウターマーク、風上マークを頭の中にインプットできるようにしよう。レース中は、風上、風下マーク、さらに他艇の位置もインプットして、頭でイメージ出来るようになろう、というものです。
一方サイテッドセーラーには、その時の海況に合ったベストトリムを目指すこと。そのためには最初に自分でセーリングして、そのヨットのベストトリムがどこかをつかむことが大事。何故ならサイテッドが理解、体得していないと、ブラインドにアドバイス出来ない。その他、ブラインドへの情報伝達はデジタルな言葉で。特にマーク回航の時など、クローズからランニングまでの5段階コールでお互いにコミュニケーションをとれば、マーキングの精度がさらに高まる、というような学習を日高コーチのもと行いました。

ミーティングが少々長引きましたが、11時半過ぎに各艇それぞれ出港。ラバーボートの日高さんと秋山が風上、風下マークを打っている間、サイテッドがセールのトリム状態をチェックして、先ずはその特徴をつかみます。
今回NST会長の小田切さんのご厚意でお借りした本部船「TAK」もアンカリング完了。リミットマークも打たれてスタートラインが設置出来ました。

数回のスタート練習の後、早速レース練習に入りました。一回目はサイテッドがヘルムスパーソンでのレース。2メートル前後の微風ということもあり、風上マーク付近は混戦模様。いきなりバトルが始まりました。そのままランニングに入っても攻撃的なセーリングが続きます。練習とはいえ、レースとなると荒々しい気持ちになるのでしょう。

その後、本来のブラインドセーリングのシフトでレース練習を繰り返し、途中ブラインドもサイテッドも、それぞれのポジションをローテーションしながら各パートを経験するようにしました。いろいろなポジションを担当することによって、持ち場の仕事への理解やチーム全体のコミュニケーションのとり方が見えてくるからです。

午後4時30分、今日一日中弱かった風がさらに落ち、とうとう無風状態になってしまいました。今日の練習はここまで。全艇ハーバーへ戻れのコール。

マリーナに戻って艇をかたづけた後、NSTさんより思いもよらない話が秋山のもとに飛び込んで来ました。明日は全艇出すことが出来ない、ということなのです。前週に大きなトラブルがあり、艇のリギンに不安定な部分があったが、今日その劣化がさらに悪い状態になっているため、明日の出艇は止めざるを得ない、ということでした。
この話を胸が痛む思いで参加の皆さんに発表しましたが、合宿を組んでいることもあり、当然のごとく残念な思いは誰しも同じでした。しかしながら、艇のトラブルはいかんともしがたく、ただただ理解を求めるしかありませんでした。

したがって、今回の計画はここまでで終了。宿泊の人は宿舎に向かい、通いの人はここで解散。明日は中止。とせざるを得ませんでした。

2005年5月29日(日曜日)

午前8時、宿舎に行って窓から海を眺めると、北からの風が7?8メートル吹いていました。沖合いを見ると、早朝から出て行ったヨットが、いい具合にヒールして気持ち良さそうにすべっています。
今日は、昨日セールの格納や最終チェックをしていない艇があり、その整理と確認のため、午前中葉山マリーナに向かうことにしました。
宿舎の正面に広がる森戸海岸の浜づたいに、皆で歩き出しましたが、爽やかな北寄りの風が頬に気持ちよく、何ともすがすがしい朝の散歩となりました。

11時過ぎ、この6月10日から蒲郡で始まるJ24の全日本出場に向けて、自艇の搬送準備のため油壷に向かったスピーディブルーの竹内さんから、電話が入りました。「葉山はどうですか?こっちは風がどんどん上がって、今すごい吹いてますよ。今日の中止は結果的には良かったってことですよね」何ともこの一言が救いになったような一日でした。

参加の皆さん、お疲れ様でした。次回のトレーニングは7月10日。気を取り直して、元気に行きましょう!

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