第5回世界選手権2002 ワールドに参戦した感想 戸口孝則
文 戸口孝則(B3 サイテッドスキッパー)
26,27,28日と三日間のレースが終りました。結果B3チームは4位に終りました。
参加チームは6の激戦の中、初日は3-1-5とそこそこの出だしでしでしたが、二日目は6-6と最悪でした。最終日はスタートから積極的にいこうと心がけましたが最終レースでは追い出されラインに戻りその後順位を上げれずに終りました。
本レース前、かなりの練習時間もあり出艇前にタックポジションの練習にかなり時間を割きました。しかしタック時のブレによるロスは上位チームに比べ大きかったと思います。トッリキーな風まわりの中、先行した後の順位の維持、また後ろからの追い上げといった戦術面でも難しいものがありました。これは日頃レース感覚を磨く必要が有りと強く感じました。
今回はじめて採用されたオンザウォータジャッジへの不安と、私自身プロテストされる事が続いており特に注意しました。が反面消極的になってしまった場面もあったと反省しております。
さらにはじめてのルールの中にサイテッドスキッパーの乗艇位置に関するものがありました。それはブラインドヘルムスマンより後方に位置してはならないというものです。スキッパーへの口頭による指示とパニック時の対処という面で特にスタート前が心配でしたが、これは上位チームがどう対処しているか興味あるところです。
スタートラインの本部船は殆どアンカリングせず、結果リコールをどの程度厳密に見れるか疑問が残りました。他のチームをライン上で観戦した感じでは特に顕著な飛び出し以外はリコールをとっていないような印象を持ちました。
その他、今回の採用されたプロタゴニスト7.5、ドルフィン81いずれもイタリアオリジナル艇だと思いますが洗練された艇の印象を受けました。艇の上下架も重心1点釣りで随分驚かされました。クラブハウスのレース記録を見ても随分と盛んで過激な艇も多く、これらが陸送でレースに参戦しているようでした。イタリアのマリン文化に比べ日本は随分と遅れていると感じました。
B3レース結果(レース結果表、省略)
イギリスがダントツでニュージランドとマサチューセッツが競るという展開でした。
B3採用艇:ドルフィン81
以下旗により指示
G旗 ジェノア
無旗 レギュラージブ
J旗 リーフ
●1日目
1R 3位
北よりの軽風。右海面がセオリーと見た。最初5位から2上の上りで3位にくいこむ。
その後コース短縮があり第2上で終り。今回プロテストはオンザウォータジャッジということでとても心配でしたが我々日本艇がイタリア艇に抗議する場面があり、すぐジャッジされ我々の抗議が認められイタリア艇はその後360度回る。
後で気づきましたが今回の使用艇は舵が360度まわり切れがよくタックの延長のつもりでそのまま360度回りきれます。
ノーレース
風が南に変わり、1-2-3位争いを上マーク付近でしていたが無風となりノーレース
2R 1位
スタート上2で出てすぐタックして右にこれが当たり上マークでトップ。
以降順調にすべりファーストフィニッシュ。今回もっともうれしかった場面です。
3R 5位
スタート リコール旗が上がり我々の可能性があると判断し解消の為復帰する。
その後順位上げれず。他のリコール艇があった為順位は5位。
●2日目
4R 6位
リーフ指示の強風の北よりの風。我々はクローズで上り勝てず走りがいまいち。
上り角度が45度達していないということに後で気づく。
5R 6位
ジェノア指示の北よりの軽風。スタートラインが下有利に変化。
他艇は上よりを目指して中我々は早目に下をめざしポートスタートで全艇を交わす抜群の出来。しかし左右に分かれた後続艇を意識して中央コースが大はずれで上ではドベ。その後順位を上げれずそのままフィニッシュ。
この時点で4位に交替。
●3日目
これまでハーバー出艇は朝8時30分以降の指示だったが、B1,B2のレース消化の為8時までにハーバーを出艇しろの指示に変わる。
一番で出艇したものの小笠原サイテッドクルーが腰を少し痛める。
6R 3位
2回目の下りでにニュージーランドに抜かれて3位
この時点で総合3位のニュージランドに3ポイント差を広げられたので3位に入るのは大変難しい状況になった。
待ちレースで望月ブラインドヘルムスが体調を崩す。
7R 5位
最後のレースなので気合を入れすぎスタートでニュージランドに追い出される解消して復帰したが順位を上げられずに終った。