東京レポート 2月9日
文 鈴木克己(JBSA東京)
日時 2008年2月9日 集合、夢の島10時
天候 曇り、気温2度、時々小雪(アラレ)
風 北、3?5
使用艇 あほうどり
参加者(敬称略)
サイテット(3名)竹内、橋本、二瓶、
ブラインド(2名)田口、鈴木、
この冬一番の冷たい北風、午後には雪模様との予報に手早く支度を整えて乗船。10時20分には、エンジンを響かせ水門をくぐる。
艇速を上げるとオイルスキンを通して冷たい北風が肌に突き刺さってくる。思わず身震いする。
いつもの水域でセールを上げる。見渡す限り帆影一つ見あたらない。
スキッパー竹内さん「田口はヘルムス、鈴木はメインシート、それで行くぞぉ」、「ハイッ」。風を背に受けて練習がはじまる。
「周りに船はないから、自分で風を感じて二人で走らせてみなさい」と、しょっぱなから大変な課題が与えられた。
「頭ではなく体で動かさないと、船は進まないよ。風を追い越すのだ」、「ええっ!」
それから30分ほどジャイブを繰り返しながら南進し、そこから艇を反転させ北に向かって風を感じとる練習。
帰路は風も5程度まで上げてくる。タッキングを繰り返すたびに「スピード、スピード」と気合を入れられる。「私はビギナーでぇーす」と田口さん。「何年目のビギナーだ」と竹内さん。
「鈴木もヒールを抑えて艇の水平を保つように体重を移動させよ」との指示でデッキに座ったりコックピットへ移ったり。そしてデッキでメインシートを引いたり出したり頭はパニックだった。
マリーナに戻ってヘルムスとメイントリマーの連携プレーの取りかたを尋ねる。
1.艇が風上に回り始めたときヘルムスは舵を引いてこれを抑える。そのときメイントリマーはシートを少し出すことによって回転を抑えることができ蛇行が防げる。
2.風下へ行き過ぎたときはヘルムスは舵を押して戻そうとする。そのときメイントリマーがシートを引くことによって艇の回転を早く抑え込める。
3.風の強さによって艇のヒール度合いは変わる。ヒールが強い場合は風上のデッキ上に移動しヒールを抑え、微風の時は風下へ移動して人為的にヒールさせる。
この連携が艇の蛇行を防ぎ、スピードを落とさず走る「コツ」との説明を受けた。
よくよくサイテッドクルーのデッキ上での行動を観察すると、その意味が解るような気がしてきた。
このことを理解し、指示を待たずに行動できれば一人前になれるのだろう。
今日は「頭ではなく体で覚えろ」、「ヨットは全員の連携プレーで走らせるのだ」、「訓練、訓練、そして訓練だ」と3年間言われてきた意味を納得する日となった。
エンジンを始動させマリーナに戻る。12時30分充実した気分でポンツーンにもやいをとった。
竹内さん、橋本さん、二瓶さん、雪のちらつく寒い中での指導ありがとうございました。皆さん本当に寒かったですね。来月もまた海でお会いしましょう。