2013年3月 JBSA東京 あほうどり回航のレポート
「あほうどり」横浜⇒新木場間の回航をご報告を申し上げます。
回航実施期日:2013年3月31日(日)09:20~16:47
(所要時間:7時間27分)
参加者(敬称略)
サイテド:橋本、児玉、谷下田
ブラインド:湯川
回航区間 :横浜ベイサイド・マリーナ幸浦地区~東京夢の島マリーナ
回航目的 :エンジン・チェンジと調整ならびに年次定例点検の完了による夢の島マリーナへの回航
天候 :曇り時々小雨 風向=北、北北東、東北東、北北西、風速=3,5~5,3米/秒、干潮:06:40 満潮:13:27、波高:16cm~32cm
(以上東京港波浪観測所データによる)
東京支部の三猛者とブラインド1名の編成で、8時30分JR京浜東北線横浜駅ホームに集合。
ベイサイド・マリーナに到着して、今回の整備計画と調整にに非常に御苦心頂いた坂本さんに出迎えて頂き、作業にご苦労頂いたエス・ビー・エフ社の貝道社長以下のスタッフの皆さんへのご挨拶も早々に、9時20分出艇。
3か月の間、整備に誠にご尽力頂いたサイテドの皆さんの期待どおり、交換したエンジンは健やかで軽やかな音を発して始動。
曇天で時々小雨が襲来する上、彼岸もとうに過ぎ、明日は早や4月というのに、ここ数日の桜満開時に比べると、本日は最高気温で13度、
最低気温で7度も低いとあっては、風は微風とは言え、体感的には真冬並みの寒さを覚えるとは申せ、疲れたあほうどりの入院期間中は、月2回のセーリングの機会も失われ、そのために身に染みて虚しさを覚えていたブラインド・メンバーの一人としては寒さも感じぬ歓喜の旅立ちとなった。
橋本さんのヘルムスで出艇し、釣り人の居る堤防とも別れ、まず、フランスの名艇ソレイユ・ルヴァン26あほうどりの再起を祝し、バウにスペイン産のその名もマリーナなるシャンパンを一本そそぎ祝福。
雨がやや強まる中、9時40分には早くもメイン・ジブ両セイルをアップし、エンジン停止。
今回のエンジン・チェンジと同時に、スクリューそのものが帆走時にすぼまって水の抵抗を軽減するフォールディング・タイプに更新されたので、帆走スピードがこれまでより益すとのこと。
その期待を乗せて、方位60度に向かってアビームの心地よい帆走。
名艇は元気に蘇りました。
9時方向に首都高速湾岸線の鶴見つばさ橋を眺めながら進み続けるうち、幸いにも雨がやみ、14時方向に風の塔をかすかにのぞむ。
11時33分にタッキングし、方位零度を指してスターボード・タックのクローズ・ホールドで軽やかに進む。
12時28分、川崎沖でタッキングし方位60度に転換、10時方向に風の塔を望見。
それにしても、今日は本船の航行が多い。
13時27分愈々風の塔に近づく。携帯風速計を覗くと向かい風の見かけの風ながら6メートルにも至らない。
北寄りの風ばかりで、常日頃、「セーリングは追い風よ」と説かれる観音の王様、児玉さんには、残念ながら追い風時の元気が伺えない。
いきおい、船上では全員、目前に迫った世界選手権出場や応援への意気込みの語らいを皮切りにしたセーリング談義から、社会・政治・経済・歴史・文化の各分野の議論が談論風発、いや爆発した。
その間、交替で舵を握るが、本日は議論に耽って橋本さんに長時間ヘルムスをお願いしてしまいました。反省!
14時15分、海ほたるを右舷にしてタッキングし再び方位零度を目指すが、高速で接近する外国船を避けてやむなくタッキングし、90度で浦安方向を指し、20分後に再度タッキングしエンジンを始動しジブ・セールを収納して風の塔に向かう。
15時10分には幸いにも薄日がさし、正面にディズニー・シーを眺め16時に中央防波堤沖を通過。16時47分にホーム・ポート夢の島マリーナに到着した。
諸先輩のご尽力で、あほうどりは蘇りました。
待ちに待った次回のセーリングの折に、掃除で少しお化粧をしたいと話し合いながら、回航を終了いたしました。