活動報告 JBSA東京 2024年9月21日 任意活動
2024年9月21日(土)村井主催任意活動レポート
JBSAの村井です。厳しい寒さが続いていますね。あの暑くて長かった夏はどこえやら。暖
房を効かせ過ぎのせいか、喉がカラカラして、かえって風邪を引くのではないかというこ
のごろです。皆さんはおかわりはないでしょうか。早いもので2024年も終わりに近づ
き、やり残した仕事を片付けるべく、このレポを送ります。
活動日 2024年9月21日(土)
使用艇 あほうどり
参加者(合計 8名)
サイテッド 三場、古庄、竹沢(助っ人 元JBSAメンバー)、Uさん(女性 体験者)、S
さん(男性 体験者)
ブラインド Yさん(男性 体験者)、Oさん(男性 体験者)、村井
合計 8名
体験者 4名(サイテッド 2、 ブラインド 2)
天候 晴れ
風 南西 9~13メートル
波高 2~4メートル
出航 10時30分
寄港 14時30分
この日の活動は私村井の任意活動として、私が所属するブラインドサッカーのメンバーを
招いてセーリングしました。参加のJBSAメンバー同士での前日の打ち合わせ段階から、当
日の天候が台風通過の影響で強風が見込まれており、相談の結果、とりあえず、出てみて
無理そうだったら戻ってこよう、ということで、実施しました。
いつも通り、9時20分に新木場駅に集合。ロータリーに降りると、なかなかの風が吹い
ている。そして、30分のシャトルバスを待ったのですが、なぜかいつまでたってもなか
なかバスが来ない。マリーナ雪のバスが留まる付近に、多くの人が集まり、どんどん行列
になっていく。私たちは早めに来ていたので、比較的前の方で待っていたのですが、とて
も行列の人たちが全員乗り切れないほど。20分近く遅れてバスが到着。私たちは皆乗れ
たのですが、案の定乗り切れない人が・・・マリーナに到着して分かったのですが、夢の
島でフラダンスの大会があったようで、その参加者たちが一杯で、マリーナと新木場駅を
行き来するシャトルバスが遅れたようでした。またハーバーには赤旗も揚がっていません
でした。
マリーナで、簡単に自己紹介。続けて、私より、体験者に、強風と波高である見込まれる
こと、出てみて無理そうであれば戻ってくることになること、海に落ちないよう絶対に気
をつけること、及び、桟橋での歩き方、ガイドの仕方、その際の注意点をお話して、艇に
向かいました。
あほうどりに着いたところで、ブラインドの体験者に、コックピット脇のフレームやデッ
キの縁、ライフラインを触らせ、位置を確認させ、一人づつ乗り込んでもらいました。艇
上では三場さんが一人一人を案内してコックピットに座らせ、ライフ者ケットを配り、そ
の中の膨張式のを、後から乗り込んだ私が先ずブラインド(男性)の体験者に着方分かる
と聞いたら分からないと言うので、後ろからジャケットを腕に通してやり、パチンと前で
留め、ライジャケが手動膨張式で、紐を引っ張ると内蔵のボンベから圧縮空気が出て、ラ
イジャケが膨らむこと、海に落ちたら紐を引っ張るように、と、紐の位置を触って確認さ
せ、ライジャケのたすきになっている部分を触ってもらい、、使い方のレクチャーしまし
た。
次にその隣に座っていたサイテッドの若い女性の体験者、実は美大卒業2年目の子、も着
方
が分からなかったようで、その前にブラインドに私が着せていたのを見ていたのか、かわ
いい声で「着せてくれるの!」とジャケットを差し出し、腕を広げるので、片方づつ、後
ろから手を回して通してやり、最後に手を彼女の前にもっていって、一瞬煩悩が頭をもた
げそうになるのを押さえつつ、彼女のおなかの前でパチンと留めてあげました。彼女にも
同様にライジャケの使い方をレクチャー。もう一人のブラインドの体験者は膨張式ではな
いのだったので、よし。
それからキャビンに降りてリュックからマイライジャケを取り出して着てデッキに上がる
と、艇がもう桟橋を離れて動き出していました。なので、体験者にそれぞれが座っている
ところの周辺、コックピットやデッキ上の突起物などを探って、先ずはどこかすぐに捕ま
れるところを探して、確認してもらい、揺れに備えていつでも捕まれるようにしておくこ
と、艇の上では不用意に絶対に棒立ちになってはいけないこと、艇上を歩くときは必ず中
腰になってライフラインなど、どこかをつかまりながら移動することを案内しました。
そのようにして、水路を進みながら、横を通過する他の艇が来ると、引き波で揺れるので、
「引き波来るよ」と声がかかったらどこかにつかまることを指示しました。ハーバーを出
て、京葉線の鉄橋までの水路には、風はもちろん強かったものの、それほど大きなうねり
は入ってきていませんでした。なので、鉄橋をいつも通り15分程度で通過。
そして湾に出るとそこは・・・・!!!
それはそれはの大波と強風
私にとって東京湾でこれほどの大波に遭遇するのは、おそらく夢の島で東京支部が始まる
前の2003年5月だったか定かでないが、もちろんあほうどりはまだいない、将来東京
湾にJBSAの支部をつくりたいね、と竹内さんが、今のファースト湾、当時はグッドという
艇名のタカイの33だった佐藤さんにお声かけして、グッドを出してもらい ―― クル
ーとして坂本さんや二瓶さんがいた ―― 竹内さんはもちろん私と竹脇さん、橋本さん
を乗せてセーリングしたときか、アホウドリを今治から夢の島へ回航して来て、東京支部
立ち上げの最初のセーリングをした2004年5月末のとき、以来だったのではないかと。
2003年の東京湾での初セーリングでは、かなりの波風ある中、竹内さんからいきなり
ティラーを手渡され、しかも30フィートもある艇の操船を荒天の中、ブラインドセーリ
ング方式て走らせたりで、私は緊張がとまらないところ、竹内さんは「ニューヨークだ!
魔天ローが見えるぞ!」とか叫んだり。次第に竹内さんたちは談笑し始めて、佐藤さんが
私に指示出しをしてくれたりで、これが東京支部始まりのきっかけとなりました。竹内さ
んが相模湾もいいけど、都会でのアーバンセーリングもいいでしょう、と言っていたのが
良い思い出です。
その翌年、あほうどりが夢の島にやってきて、いよいよ東京支部立ち上げの初セーリング
となり、あほうどりに加えてやはりグッドも出して、また神奈川から梶浦さんや石田さん、
安西さん、秋山さんなども加わって、参加者多数で賑わい ―― 確かこのときブライン
ドの足立さんがヘルパーさんに伴われて初体験参加していたと思う ―― 私はこのとき
はグッドに乗っていたのですが、メインのスリーポンにジブはストームを揚げて、また水
船長も長いので、安定してよく走ること走ること、波を切ると、デッキの上を潮がさっと
なめるようにして走り、コックピット内にも潮が入り、一瞬にしてお風呂状態になるも、
スタンから流れ落ちて行く。一方、あほうどりは回航のときのようにメイン一枚で波の上
を跳ねていました。この荒天の中、きっとあの体験者(足立さん?)はもう来ないだろう
なあと言っていたのですが、その後のことは皆さんご存知の通り。しっかり活躍してくれ
ました。
そして、今日、私たちと体験者を乗せたあほうどりは、機走でとことこと波を上って行っ
ては落ちる。ティラーは三場さん。
そんな中でも、体験者のOさんは「ジェットコースターのようだのう」と、覇者いて盛り
上がっている。女性のUさんもにこやかに歓談。
他方、波はさらに大きくなっていく。しかもほぼ真登。でかいのが弐・三発続き、三場さ
んと私とで、「これは戻ろうかねえ!」と話していると、古庄さんが「今この片、一番波
・風悪いところだから、もうしばらく行って若洲沖の安定するところまで行って様子をみ
ようよ」と。それでそのままさらに沖出。すると、古庄さんの言う通り、それなりに大き
いものの、波が落ち着いて来たので、ジブアップ。
ジブが揚がると、艇の動きが落ち着くも、かなりのヒール。三場さんが「ヒールがまだき
ついなあ」と。それでさらにジブを詰めようと。この日は助っ人で竹沢さんが乗っていた
こともあり、作業がするすると完了。ヒールの傾きが15度程度に下がり、それでも揺れ
は小さくないものの、乗りやすくなる。
エンジンを停止して、セーリング開始。エンジン音がしなくなると、波と風とでさらさら
っという自然の音が流れては過ぎて行き、静か。そして、ティラーが古庄さんに代わり、
三場さんはキャビンへ。ということで、いつものあほうどりの風景の始まり。私がこの日
もってきたのが泡でなく、白いのと赤いのとだったため、三場さんがうまく開けられない
とだったので、私に回ってきて先ずは白いのから。膝の間に挟んで固定して、スクリュー
をねじ込みたいのだけど、揺れが結構きつくて、スムーズにいかない。なんとか差し込ん
で、今度は抜栓に取りかかるも、揺れと傾きとでうまくいかない。どこかにつかまって自
信の体をしっかりホールドしたいのだけど、両手が抜栓作業で使えないので、気合いを入
れて抜こうとすると、体が浮いてしまって、下手すると自分が海に落ちそうになるしかも
コルクが堅い。抜こうと何回か力を入れても引けない。そこで、よく触って確認してみる
とまだキャップシールが着いたままでした。改めてキャップシールをコルク抜きの先に刺
して剥がして、艇のフレームに腕を回して体を固定して、気合いを入れて抜くと、ようや
く開けられました。
乾杯。おつまみも出てきて、ブラインドサッカーのことやらパラリンピックのことやら、
三場さんの好奇心も絡んで話がつきない。それはUさんの美大での専攻に行ったりで、そ
してまたUさんが荒れた海でも度胸が据わっているようで、シャルドネも進。
艇が落ち着いてよく動いていたこともあり、そんなかんだで、皆リラックスモード。そこ
で私より「落ち着いているようでも、突然大きいのが来たりするから油断しないでね!」
と体験者に声かけ。すると、「うぉー!すっかり油断してしまっていた」、と。
こんな海況でも、ディズニーシーも眺められ、また羽田を離発着する飛行機も見られたり
で、東京湾クルージングを楽しんでもらえたようです。
2時30分夢の島寄港。赤ワインを飲みながら船上パーティー。ブラインドサッカーの大
会が11月に広島であるという話題から、旅行といえば三場さん。マリオットホテルにい
かにすれば安く宿泊出来るかで盛り上がり。
実際には広島ではアパホテルに宿泊したのですが、私は金曜日の晩しか泊まらなかったの
ですが、一泊当たりの料金が金曜は9,000円なのに対して、日曜はなんと15,00
0円。たいした部屋でもないのに驚きでした。三場さんのご助言に従ってマリオットにし
ておけば・・。私たちのティームが出る試合は土曜日だけだったので、試合後私は新幹線
で福岡に行くので一泊だけだったのですが、ほとんどの他のメンバーは弐泊して日曜日も
泊まったので、あの金額は高かったと思います。実は私が5月にあほうどりに体験セーリ
ングに連れてきたティームのSさんがその後、大阪に移住していて、彼女が日曜日に大阪
から広島へ出てきて、メンバーと合流して、宮島などを観光する予定が加わったからなの
です。それで弐泊。さて私は福岡へなにをしに・・・・?時刻表を見ていたら、広島から
福岡までは新幹線で一時間で行けるではないですか。
途中、古庄さんと竹沢さんが帰られ、その後、Uさんが美大出のアーティストというので、
絵の話から、私が似顔絵を書いてよと所望すると、それに応じて、iPadとペンシルで描い
てくれたのです。三場さんも描いてもらってました。
そのような次第で、結局4時半ごろまであほうどりで歓談してました。それと若い子がい
るってやはり良いですね。マーケティング戦略として、若い女性を引きつけると、若い男
性も集まってくるとも言われています。これは他の活動も同様かと。私が所属するティー
ムは平均年齢が比較的高く、そんな中私のようなのが成り行きで加入してしまったりで、
現在若返りとティーム強化をを図るべく多角的に努力中。殿垣内さん、是非若い子を集め
てね!(笑)
この度は、三場さん、古庄さん、竹沢さん、どうもありがとうございました。また竹沢さ
ん、再びJBSAに是非戻ってきてください。竹沢さんが助っ人として来ていただけたおかげ
で、このような荒天でも、体験者を乗せてあほうどりを出すことが出来ました。きっと三
場さん、古庄さんも竹沢さんが乗っていたので、心強かったと思います
最後にこの任意活動をするに当たり、JBSAの多くのメンバーにご協力のお願いをさせても
らいました。そうしたところ、皆さんより丁寧なご返信をいただきました。誠にありがと
うございます。来年はティームのより若い20台のメンバーを連れて、このような任意活
動をしたいと思っております。その節はまたご協力のお願いをさせていただきますのでど
うぞよろしくお願いいたします。
以下は体験者さんから寄せられた感想です。また添付の画像ファイ
ルはUさんに描いてもらった似顔絵です。他への転載は禁止ですぞ!それと作者名が入っ
ています。良かったら三場さんも上げてみて、ご披露しては!
Yさん(ブラインド 男性)
数日前から、天気予報とにらめっこしていて、大丈夫か心配していたのですが、ヨットを
出していただき、ありがとうございました。
普段からサーフィンをしているので、うねりには慣れている方なのですが、様々な方 向
から来る波には勝てずに、後半は、辛抱が続いてしまいました。
マリーナに戻り、太陽の日差しと風の中でのランチとワインは、やはり格別ですね。
忙しい中、お付き合いいただいた協会の皆様のおかげで、楽しい時間を過ごすことが で
きました。
また機会がありましたら、参加したいと思います。ありがとうございました。
Oさん(ブラインド 男性)
この度はおさそいいただき、ありがとうございました。
波が大荒れのおかげでアトラクションみたいですごく楽しかったです。
また、非常に強かった風が気持ち良かったです。
今度また体験したいと思います。