活動報告 JBSA東京 2024年12月1日 定期活動 デークルージング

活動報告 JBSA東京 2024年12月1日 定期活動 デークルージング

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◆ 基本情報

【活動日】2024年12月1日
【活動名】デークルージング
【事業種別】普及啓発事業
【活動種別】定期活動
【担当支部】東京支部
【使用艇】あほうどり
【参加者数】合計:9名(会員:8名,体験:1名,その他:0名)
 ・ブラインド 佐藤,酒井,殿垣内,体験者さん
 ・サイテッド 堀江,三場,荒木,古庄,副田
【天気】晴れ【気温】14度【風速】1ノット
【航行時間10時37分出港 14時29分帰港(●時間●分)
【航行距離】15.11キロメートル

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◆ 連絡事項

・荒木さん製作のティラーに交換
・エクステンション取り外し可能ジョイントに変更
・荒木さん手製ティラーカバー付き
・今後帰港後はエクステはずしてキャビンへ収納
・ティラーカバーを必ずかぶせる
・マストスプレッダー左右のカバーが破損している(写真参照)
・修繕しないとジブセール破損の可能性
・バウハッチ折れたストッパー左右除去
・バウハッチ履ける際デッキに窓ぶつかるため要注意
・ロープで180度一気に開かないよう試みるるが船内天井に止め金具増設必要

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◆ 活動のようす

 みなさん。こんにちは。今回は10月に新入会させていただき、セーリングまだたった2回目の酒井が活動の様子をレポートいたします。言葉足らずや用語間違いなどご容赦ください。

 まず、セーリングの前にご報告することとしてあほうどりのティラーが新品に交換されました。長年のキャリアとともにティラーも経年劣化をしてきていたのでしょう。このティラーを荒木さんが手作りで作ってくれました。何層にも重ねられたオーク材(だったと思います)をまずカンナで形を整え、それから粗さの異なる何種類ものサウンドペーパーで徐々に磨いていったそうです。さらにさらに、その上からニスを何度も何度も重ね塗りされてとてもしっとりしなやかな手触りに仕上がっています。思わずほおずりしたくなるくらいの感触です。ティラーの裏側には、「あほうどり」の文字や模様が刻印されています。そのうえ、荒木さん手製ティラーカバー付きです。そして、新ティラー完成を祝って係留中のアホウドリ船上で記念撮影をした後、出港しました。

 この日のコンディションは快晴で12月とは思えないぐらいの温かさでした。ただし、セーリングの要の風があまりになく、12時の風速予報はなんと0メートル。そうはいっても海上に出れば何とかなるのかな。海の上なんだから風がないなんてありえないだろうと私の中で勝手に楽観的考えを抱きつつマリーナを出港しました。

私が初セーリング体験をした10月6日に比べると倍以上のかなり長い機走の時間です。風がないのでなるべく沖に行けば風をつかめるかもしれないとのことでした。「きょうは見晴らしがいいよ。房総の山々も富士山もくっきり見える」とのレポートを受けながらとにかく南進。恐竜の化石のような東京ゲートブリッジの沖近くまで進んで、そろそろ帆走に切り替えようということになりました。そして、エンジンストップ。帆走に切り替え急激に静かになります。前回の体験でも驚いたのですが、セーリングとはなんと静かだろうと感心しました。ところが・・・。今回はキャビンからドリルの音が聞こえてきます。機走しているときには全く気が付かなかったのですが、荒木さんが新作ティラーへ取り付けるためにエクステンションへ取り外し可能ジョイントを設置する加工作業の真っ最中でした。

11時ぐらいはまだ少し風があり何とか時々進んでいた模様です。ところが、予報通り12時頃になるとほとんど風がなく方向もころころ変わります。子供の頃に読んだ本の「船の墓場サルガッソー」を思わず思い出してしまいました。あれは風がないんだっけ?藻が絡まるんだっけなんて考えていたら、荒木さんのエクステンションへのジョイント取付作業が終わり、今度はティラーに金具をつけるための穴を開けるとのことで、ティラーを固定する作業を手伝わせていただきました。その後、エクステンションとはこうやって使うものだと教わり、なるほどと感心しながらしばらくエクステンションやティラーを握らせていただきました。あっ! そういえば、ヨットの基礎について少しネットで勉強してきたので、それを確認しようと「いまのアパレントウィンドはこっちですよね。ということは風はいまアビームですか」とサイテッドの方に聞いたところ、「船が全く動いていないからアパレントウィンドはないよ。こんだけ風がないんじゃアビームもなにもないよ」と言われてしまいました。思わず苦笑いです。なるほど船が動いていないんじゃ見かけも何もあったもんじゃないなと勝手に納得していました。

 そんな無風の中、頭上を通る羽田空港へ着陸する飛行機を眺めながら本当にのんびりゆったりデイクルーズを楽しませていただきました。ヒールもなにもなかったわけですが、私なりに初挑戦がかなったことがあります。前回の体験乗船では、ほとんど
コックピットにおり、用足しにキャビンに行く程度でした。先輩クルーが船上をあっちに行ったりこっちに行ったりしながらシートを引っ張ったり、入港前のセールの片づけをしているのをすごいなぁ揺れているのによく怖くないなぁと感心しながら見て
いました。ところが、今回は念願だったデッキ上を歩きバウへ行くことができました。引き波でたまに揺れる程度でしたからそれほど難しくなかったです。バウに立ち「まるでタイタニックみたいだな」なんて心の中でにやけてみたりしました。

 最後に今回、体験者ではなく少しは会員になっているのかなと感じるシーンがありました。それは出港前の水の交換や、入港前のメインセールをたたむ作業をほんのちょっとだけ手伝えたことです。まだまだ、何もわからず何をしていいのかわからないことだらけですが、少しずつできることを増やしていき、仲間になっていけたらいいなと思いました。

報告書作成者:酒井