活動報告 JBSA東京 2023年9月10日 TYCレース第6戦
活動報告 JBSA東京 2023年9月10日 TYCレース第6戦
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【活動日】2023年9月10日 日曜日
【参加者】7名(順不同敬称略)
ブラインド:小倉,金子,水田,殿垣内
サイテッド:堀江,谷下田,副田
【使用艇】あほうどり(東京夢の島マリーナ)
【天気】晴れ
【気温】34℃
【風速】10から12ノット程度
【航行時間】9時48分出港 13時55分帰港(4時間7分)
【航行距離】約32.25キロメートル
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【連絡事項】
● エンジンスターターボタン押下してもなかなか反応せず
● 堀江さん簡易計測法でマストの傾き確認
● 右側に2センチほど傾いている
● 修正すれば1ノット程度スピードアップする可能性
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【活動のようす】
今回は、そえださん、水田さん、とのがいちの3人で、重い物はできるだけおろすなどのレース用の出稿準備をしたのち、ゲストバースへあほうどりを移動。堀江さん、やげたさん、小倉さん、金子さんが乗り込み、いざ出陣。
レース中は、スキッパー堀江さん、ヘルムス小倉さん、メインセールトリム金子さん、ジブセールトリム&バウマンそえださん、ジブサポート及び口だけ番長(自称)やげたさん、水田さんもサポート、とのがいちは強風だった場合やスタート時のメイン&なんでも係という役割分担だったが、結局メインはすべて金子さんが担当してくださった。
レース海面での海上エントリーをおこなう前まで、機帆走していたが、やげたさんが休憩する間、ティラーを任される。機走はほとんど風を気にしないで良いので気分が楽。
「サイテッドにティラー代わってください」という、ミジップにいたそえださんの声で交代。左舷のすぐそばを、ヨットが前からきてすれ違っていった。
スタートマニューバリングはキールボートレースの醍醐味で、すごい迫力。26フィートのあほうどりで約8メートル、44フィートなら13メートル以上の船同士がすれすれのところを競い合う。
通常の航行では、船舶同士は相当な距離をとるだけに、ちょっと操船ミスをしたり判断が遅れれば衝突しかねないこの時間はチームワークやリーダーシップ、セーリング技術と経験、そしてスキッパーの人間性が現れる最もエキサイティングなシーンのひとつと言える。
私の数少ないレース経験で、実は何もしないで乗っていたのは初めて。ゆっくり周りを見渡し、客観的に観察することができた。ちょっと語弊があるかもしれないが、接近してくるヨットが、自信がなさそうな様子などがよくわかった。あほうどりの完璧なコースに割り込もうとすることは難しい。さすが軍師堀江さん。
スタート時に、本部艇とあほうどりの間に入ってこようとした艇に対しても、あほうどりは、敷かれたレールの上を走る列車のごとくまっすぐと自信たっぷりに突き進む。
それでも明らかに厳しいエリアに入ってこようとしていたので、堀江さんに「ノールーム!」と、ごく普通に指摘されたのち、最後には、「タックしないとぶつかるよ」という、まるで相手艇のクルーのようなトーンで伝えられ、右舷にいた艇は本部艇ぎりぎりで急ブレーキして回頭。
なんでも、「入れてください」とフレンドリーに近づいてきていたとのことで、後で堀江さんが、少しだけ気にされていたが、これが気楽な空気のレースだったとしても、やはりレースである以上、そこはしかたない。
レースでも他のことでも、喧嘩上等で力づくで奪いにいったり、へつらって与えてもらったりするより、ルール上、正しい道を、自信をもってまっすぐ進むことが大切で、そのためには、そのルートに早くから乗ることが重要なのだなと思った。
やはり、良い先生に師事することと、経験を積むことは大切で、今年6回目のあほうどりレース参戦では、だいぶ皆が慣れてきた感じがした。
レースでは、最短コースを最速で走る必要があるため、とにかくヒールは抑えて推進力にする必要があるわけだが、堀江さんの指示で多い時は、やげたさん、そえださん、水田さん、私の4人で、並んで足と腕をライフラインの外に出してハイクアウトし、堀江さんが「レース艇みたいですね」と仰っていた。
レースの分析は、小倉さんが投稿されたメールに掲載されていた、堀江さんの素晴らしい分析レポートをお読みいただきたい。
レースの結果も、小倉さんのレポートに記してあるとおりで、クラス順位は4位。6月の題4戦ではクラス9艇中3位と素晴らしい成績で入賞したわけだが、堀江さんの分析にも記してあったとおり、あほうどりはクラス入賞を常に狙える実力で、もう少し練習やセッティングを調整していけば、常に上位に入る可能性すらある。
ところで、今回特筆すべきは、実はレースの後開催された表彰式。当日のレース結果に対してではなく、過去のレースに対してなのだが、ここで上記の入賞したときの表彰を受けた。
みんな、3位はコールされないだろうと油断をしていて、小倉さんとそえださんなどは着替えに行っている間に、「3位!あほうどり!」と呼ばれ大慌て。
私たちは、自分たちは関係なしと、後ろのほうで適当にくつろいでいたため、とっさに私はキャラヘンをし、「イエーイ!」と大声でさけんだ。JBSAとあほうどりとブラインドセーリングを宣伝するすごいチャンス到来。
景品があったらしく、堀江さんが、もらっておいでよと仰ったが、実はブラインドの私は、人混みをわけて、皆の前に出ることはできず、あたふたと堀江さんに、ガイドしてくださいとお願いし、腕につかまって会場の中央へ。
なんと景品は、ドローンです!
室内用のおもちゃですが、びっくり。
もう、どうにでもなれと、振り返って大声で、再び、「いえーい」とか「うわー」とか、腕をあげて大声で叫んで、会場の皆さんも、ノリに合わせて呼応してくれる。
本当にしくじったと思ったのは、せっかく金子さんとナイアくんがいたのに、白杖も持たずにとにかくあわてて堀江さんに連れて行ってもらったことで、会場の人々は、あの人なんで、おおがらな男性の腕につかまって、わーわー騒いでいるんだろうと疑問に思ったかもしれない。
大興奮の表彰だったが、よく考えたら、この3位に入った時、私はあほうどりに乗っていなかったことにも後で気づいた。色々、やってしまった感のあるイベントではあったが、とにかく、あほうどりここにありきということは、アピールできたと思う。ああ、恥ずかしい。
このドローンの取りあつかいについては、また別のメールでご案内したく思います。とりあえず、そえださんが預かり中。
帰りはもちろんみんなで、「ひもの屋」へ。もはや、「いつもありがとうございます」とすっかり常連。盲導犬ナイアくんもブリスちゃんも、普通に入店。
名物のシマホッケがどのようなものかご存知ない堀江さんは、谷下田さんがこれを注文しようとし、みなも食べましょうと普通にしていることに、「ゲタさん、値段、ご存知ですか?」と、とにかくもっと安いものもあることをメニューを読み上げながら紹介。
これは、かなり大きなもので、7人でつついても、十分すぎるほどあるものなので、実はこの値段は適正価格。堀江さんも召し上がってご納得。
のんびりクルージングも、レースも、レースへ向けての練習も、そしてアフターも、本当にヨットは、みんなで一緒に楽しめるので最高です。
報告書作成:殿垣内大介