活動報告 JBSA東京 2023年8月20日 定期活動

活動報告 JBSA東京 2023年8月20日 定期活動

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【活動日】2023年8月20日 日曜日
【参加者】6名(順不同敬称略)
ブラインド:菊池,佐藤,殿垣内
サイテッド:三場,副田,体験者
【使用艇】あほうどり(東京夢の島マリーナ)
【天気】晴れ
【気温】35℃
【風速】3ノットから9ノット
【航行時間】10時28分出港 15時48分帰港(5時間20分)
【航行距離】約30.07キロメートル
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【連絡事項】
● 出港前燃料残半分
● エンジンスターターボタンを押してもかからず
・カチッと何かがつながる音はするものの全く始動せず
・ボタンを右側から左側へ力をかけて押し込んで始動してからはかかるように
・ボタンの接触の問題かは不明
● ビミニトップ(日除のタープ)効果絶大
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【活動のようす】

1.ビミニトップの威力

昨年、無風の東京湾でエンジンがかからず、灼熱地獄と化したあほうどりの船上で、セールが創り出す僅かな影を四つん這いで追い求めて徘徊するみばさんの姿は、もはや地獄絵図といって良い光景だった。
マリーナは帆走禁止のため、最後はレスキュー艇に曳航してもらったが、多くのことを学ぶことができた。

あれから1年。今年6月18日の定期活動に参加された方々の寄付で購入することができた材料で、そえださんがビミニトップ用のタープを制作してくれた。長年にわたり要望の多かった日除けをついにあほうどりは身に纏い、かつてない、クールなクルージングが始まった。(ちょっと佐藤さんの報告書の真似をしてみました。)

視界はしっかり確保されており、また、両サイドはさっと移動できるようタープはカットされている。装着はマジックテープで容易にでき、ブラインドもつけはずしができるよう設計されている。

太陽の角度にもよるが、コックピットに最大6人座っても、全員が日陰にはいれる。5人ならゆったりと座れる。
風速は最大で4.5メートル程度だったがまったく問題はなく、もう少し強い風でも使用できるかもしれない。

近年の猛暑には気を付ける必要があり、気合いで乗り越えようとしてはならないと思う。健康への配慮からも、このビミニトップはとても有効で、また、夏場の活動参加もしやすくなるのではないかと思う。

快適さと楽しさを常に追求するみばさんお墨付きのビミニトップ付きあほうどりに、是非みなさんいらしてください。


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2.体験者さん

今回の体験者さんは、船舶免許をお持ちの元国際線パイロット。JBSAで大活躍していただけること間違いなしで、ずーっと楽しいお話もし続けられるかた。
何としてもご入会いただきたかったが、すごく色々なことを世界中でされているかたであるため、今回はご入会には至らず大変残念。
しかし、JBSAに多大なご関心をお寄せいただいているようなので、諦めずに期待したい。

パイロットというのは、会話力が求められるらしい。空の上のコックピットでは、どれだけクルー同士で話ができるかが重要で、住んでいる場所の話題になったら終わりとのこと。
「どちらにお住まいなんですか?」と尋ねて、「横浜。」で終わってしまうというようなことにならないようにする必要があるとおっしゃっていた。

JBSAの話術の達人であるみばさんと、今回の体験者さんとの会話のコンビネーションは抜群だった。時折、佐藤さんが、「今だから話せるここだけのはなしって何ですか?」と無茶ぶりをし、「みんな聞いてもすぐ忘れますから」とうながしていたが、やはりそのあたりは、ご入会いただけないとお話はうかがえなさそうだった。

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3. 少しはセーリングの話

ここまで、全くセーリングのようすが記されていないのだが、実際記すことがあまりない。添付した航跡マップをご覧いただけるかたは一目瞭然と思うが、単にエル字がたの航路。南下して若洲沖でメインとジブをあげ、東へだらだらと進み、Uターンして帰ってきた。
しかし、風が弱かったにも関わらず、皆うまく風を捉えて走っていたため、気がつけば浦安の灯標まで来ていて驚いた。

佐藤さんはヘルムスのセンスがとてもよく、レーサーとしての気質があると常々思っている。GPSスピードメーターの最高速度を出しているのは、あほうどりでもルミナスでも、ほとんど佐藤さんがティラーを担当しているときで、どんどん練習をしていただきたいと思うのだが、ご本人のテーマは、漢字一文字の「楽」(らく)とのことで、レースはおろか、練習会と名がつくと参加していただけなくもったいない。

実は私もレースには興味がない。これを話すと、皆さん、そんなわけないだろと仰るのだが、人と競うより、どちらかというと、先に行ってもらいたいタイプなのだ。
ただ、レースに参加することや、そのための練習を重ねることは、技術力と経験値を、格段に効率よくあげてくれるので、積極的におこなっている。

楽しいデークルージングの実施には、安全性を確保できる技術力や経験が必要なので、比較的新しい会員のかたがたには、是非、まずは練習会に参加していただきたいと思う。

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4. 最後に

セーリング中によく児玉さんや谷下田さんは、ご参加できないときにはお電話をくださり、「大丈夫か」と心配してくださる。
児玉さんはマリーナにいらっしゃることも多いので、あほうどりがちょうど戻ってくるころにポンツーンで待っていてくださったり、わざわざ来てくださったりもする。今回もお電話とお出迎えをいただいた。

近年のあほうどりは、セーリング前にミーティングをおこない、出港前確認もしっかりとし、帰港後も片付けや修繕、水洗いなども毎回おこなっており、児玉さんからもご評価いただけて嬉しく思った。同時に、佐藤さんの登場で、あほうどりの取りあつかいがさらに皆良くなったと思う。
率先してあほうどりの手入れをしてくださる佐藤さんのその姿は、さながら大リーグのマウンドのゴミ拾いを、さりげなくおこなう大谷選手のごときだ。

いや、今回はちょっと佐藤さんを評価しすぎたようなので、次回佐藤さんのお話を記す時には、彼のアフターセーリングでの姿のほうを強調しようと思う。

報告書作成:殿垣内大介