活動報告 JBSA東京 2022年6月12日 ベイサイドマリーナ回航帰路

【活動日】2022年6月12日 日曜日
【参加者】6名(順不同敬称略)
ブラインド:殿垣内
サイテッド:橋本,児玉,小柴,荒木,林

【使用艇】あほうどり(夢の島マリーナ)
【出港時刻】9時34分
【帰港時刻】15時32分
【航行時間】5時間58分
【走行距離】42.5km
【天気概況】曇り時々雨のち晴れ, 気温26℃, 風速0.16〜18ノット

16から18ノットの風速に降りしきる雨、時折かかるスプレーの中、あほうどりはオーバーヒールで夢の島へ向かう。

ジブセールを半分ほどにリーフィングし、バックステイ、カニンガム、ブームバング、アウトホールも引いていて、セールはフラットに近い状態になっているはず。クルーウェイトも風上側前方に移動させているが、ブローがはいればメインがばたつく。

両方の手に一本ずつ持ったメインシートとトラベラーロープを、力の限りに引いたり出したりするが、ラチェットブロックではないメインシートを引き上げるには相当な力がいる。
さらにメインシートのロックや解除が座っている位置からはうまくいかず、トラベラーも、太ももの下にある状態で、これもうまくコントロールできない。
メインとトラベラーを同時にコントロールするには、ジブシート用のウインチとトラベラーの間におしりをいれるしかないためだ。
私には見えないが、千葉の海のほうには海面に雷が何回か落ちている様子だった。

入会してから、足の骨折と目の手術と旅行の日程が重なったとき以外、すべての活動に参加してきたが、あほうどりの操船がこんなにも大変だとは思わなかった。

もちろん、のぼり角度を落とせば、もう少し楽にできたわけだが、どうしてもタックをせずに入りたいポイントがあるようで、こうした走りになっていたようだ。また、走行距離を伸ばしたくないようでもあった。

速度を追求するか最短距離を追求するかは、おそらくは計算をしないと正確にはでないと思うが、豊富な経験からどうするのがベストか選択できることには、どの師匠に対しても敬服の念をいだく。

さて、時間を朝に戻すと、ベイサイドマリーナに着いた時には、すでにあほうどりは水置きされていた。よって今回は、船底塗装の前の状態も後の状態も見ることはできなかった。

出航前に、荒木さんが色々と持ってきてくださったロープやブロック類を付け替えてくださった。その内容については、最後にまとめて記す。

アクアラインの海底トンネルの上を通過するまでは、ひたすら機走。天気も曇り時々晴れという感じで、船上では報告書には書けない話題などが盛り上がっていた。

風の塔はアクアラインの換気口だが、川崎人工島という島にあのヨットのセールのような建物が建っている。直径200m、深さ75m、川崎沖5キロにある。

ここを超えたあたりから、羽田空港に発着する飛行機が目立つようになってきた。飛行機や風の塔をバックに観光写真をパシャパシャと撮る。これぐらいまではゆとりがあった。

アクアラインを超えたらセールをあげて、新しいジブシートやブームバング、トラベラーなどをチェックしようということになっていたので、早速セールアップ。

ほどなく、冒頭の天候となった。このメールに添付されている鉱石マップを見られるかたは、あほうどりが一旦、逆走していることに疑問を感じるかもしれない。これはサイテッドのかたがたが、どういうわけか方向を見誤ったためで、帰りたくなかったわけではない。16時のマリーナシャトルバスにどうしても乗りたいかたもいたぐらいで、実際、見事最後は分単位でカウントダウンしながら片付けをして、バスに間に合った。

当初、橋本さんと私の二人きりでの帰路回航となるかと思いきや、神奈川支部所属の荒木さんまでご参加いただき、回航は人も天気も賑やかなものとなり、この数年でも、かなり楽しい活動のひとつとなった。

さて、以下に、この活動報告書を投稿する前に別途投稿した、「ここが変わった 帰ってきたあほうどり」というメールの本文をそのまま引用する。

----メール引用ここから----

JBSAの皆さま

12日の日曜日に、船底塗装を済ませたあほうどりを、ベイサイドマリーナから夢の島へ連れて帰ってきました。

あほうどりの変わったところや注意点などがあるため、活動報告書を書く前に、先に皆さまにお知らせ致します。

東京支部所属会員だけでなく、多くの方々に乗っていただきたいので、全体メールに投稿致します。以下、①から⑨まであります。修繕箇所等全部を記したわけではありませんのでご了承ください。



①ジブセール

実はまだ交換されていません。後日配送されてくるとのことです。

②ジブソックス

新しいジブセールは、ファーラーで巻き取ると、カバーをつけなくても紫外線をカットしてくれるそうです。それまでは、またがんばってジブソックスをはかせてください。

③ブームバング

ブームバングのブロックを交換。

④ジブシート

ポート側のジブシートのみ、従来のものより細い21ミリの青いシートに変わりました。左右を交換するには長さが足りなかったため、今回は、ジブカーのところでしばしばキンクするポート側のみ、とりあえず交換しました。

⑤トラベラーロープ

トラベラーロープを交換し、さらにこれを、1本の輪っかのようになるように艤装しました。風下側のカムからトラベラーがはずれないとき、風上側からでも、引っ張れば簡単に外せるようになりました。

⑥もやいに消防用ホース

バウ側、スタン側のポンツーンからのロープに、こすれによるロープの劣化を防ぐために、消防用ホースをかぶせました。

⑦手回しクランク

エンジンを手動でかける場合のクランクを注文していましたが、間に合わなかったため、後日配送してもらうことになっています。

⑧セルスターターの修理?

エンジンがなかなかかからなかった問題を解決してもらいました。

⑨船底塗装

最後になりましたが、今回は3年間船底塗装をおこなわなかったためと、温暖化により、かなりフジツボなどが付着していたようです。明らかにあほうどりの速度が速くなったようで、皆喜んでいました。

以上、②から⑥は、神奈川支部の荒木さんが、帰路の回航に同乗してくださり、中古や新品のものを持ってきてくださって、主に出港前に交換をしてくださりました。

ジブシートなど、引き続き、荒木さんが調達してくださるそうです。ありがたいですねぇ。

弱視の会員に注意。

ポート側のジブシートと、トラベラーロープが似ているため、コントのようなミスを、私は今回しました。

強風でのクローズ中にタックする際、私はメイントリマーをしていたのですが、カミ側のポート側に移ってから、フリーにしないといけないポート側のジブシートを、カミ側にあげないといけないトラベラーだと思って、力を込めて引っ張り続けたわけです。

晴眼者なら目で見て間違えないと思います。B1クラスのブラインドも間違えないと思います。まあ、誰も間違えませんね。

このまま色々ほかにも書きたいところですが、まずはご報告まで。

----メール引用ここまで----

報告書作成:殿垣内大介(とのがいちだいすけ)